「もし人生があと1年だったら、何をするだろう?」――この問いに答えようとすると、多くの人は「やりたかったこと」よりも、「やり残していること」を思い浮かべるという。では、人生の最後に最も後悔しやすいこととは何なのだろうか。話題の書籍『人生は気づかぬうちにすぎるから。』から、その答えを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「死ぬ前に悔やむこと」・ワースト1Photo: Adobe Stock

心に引っかかっている人間関係を放置していないか?

「あのとき、きちんと謝っておけばよかった」
「もっと早く、ありがとうを伝えればよかった」

そんな後悔は、時間がたってから急に生まれるものではない。
多くの場合は、心に引っかかっている相手や言葉を、「いつか伝えよう」と先延ばしにしているうちに、少しずつ大きくなっていく。

けんかしたまま疎遠になった友人。
気まずさから連絡できていない家族。
助けてもらったのに、きちんと感謝を伝えられていない恩人。

もちろん、すべての関係を元どおりにすればいいわけではない。
距離を置くべき相手もいる。

しかし、「本当は一度向き合いたい」と思っているのに、気まずさや忙しさを理由に放置し続けると、あとになって取り返しのつかない後悔になることがある。

死ぬ前にもっとも悔やみやすいこと。
それは、心に引っかかっている人間関係を、解決しないまま放置することだ。

「私の人生で解決されていないことは何だろう?」と自問する

そのヒントになるのが、次の考え方である。

 世界がもうすぐ終わるとしたら、あるいは自分の死が間近に迫っているとしたら、あなたはどうするだろうか? 『三体』のワン・ミャオのように、突然、死のカウントダウンを受け取ったとしたら?
 この質問をすると、ほぼ全員が、死ぬまでにやりたいことを具体的に挙げる。その答えの多くは、長いあいだ心に引っかかっている人間関係に関するものだ。それは恋愛関係とは限らない。親戚にずっと言えなかった「ごめんなさい」を伝えることかもしれない。人生の大切な時期にお世話になった人に感謝の言葉を伝えることかもしれない。
 具体的に何をしたいかは言いたくないという人もいる。それも無理はない。この質問の答えは、とても個人的なものになることがあるからだ。
 いずれにしても、たいていは明確な答えがある。誰もが心のなかに、この問いへの答えを持っているからだ。余命時間のカウントダウンが視覚的に表示されるといったドラマチックな体験をしないとしても、自分の人生の最期の瞬間について考えるための、もっと簡単でストレスの少ない方法がある。それは、「私の人生で解決されていないことは何だろう?」と自問してみることだ。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

「いつか伝えよう」と思っている言葉ほど、先延ばしにしてはいけない。
もちろん、すぐに連絡を取るべきではない相手もいる。無理に関係を修復しようとして、自分を傷つける必要はない。

それでも、「本当は謝りたい」「感謝を伝えたい」「一度きちんと話したい」と心に残っている相手がいるなら、その気持ちをなかったことにしないことだ。

人は自分がいつ死ぬのかがわからない。気づけばもう会えなくなっていた、ということがある。
だからこそ、心に引っかかっていることがあるなら、「いつか」ではなく、今日できる小さな一歩を考えてみよう。短いメッセージでも、電話でもいい。

伝えられるうちに伝えることが、あとで自分を責めないための、大切な行動になる。