学生時代に経験した「国際協力」を継続したい…フィリピンで若き社会起業家が生み出した“事業”がスゴい!峠慶太郎さん(右から4人目)は、2022年にフィリピンに渡って事業を起こした

働き方が多様化した昨今。居住地にとらわれなければ、本当にやりたいことや目指すものに向かう選択肢は、無限に広がるはずだ。日本を飛び出し、様々な困難を乗り越えてフィリピンで起業した峠(たお)慶太郎さんのケースは、そんな可能性とロマンに満ちている。(取材・文/フリーライター 友清 哲)

大学を休学してフィリピン・ネグロス島へ
貧困層の暮らしぶりに衝撃を受ける

 広島県で生まれ、北海道大学に進学した峠慶太郎さん(30歳)が、初めてフィリピンを訪れたのは大学3年生の時のことだった。目的地はフィリピン中部、ビサヤ諸島に属するネグロス島。トウキビの生産が盛んなことから、別名“砂糖の島”と呼ばれる地域である。

「大学を休学して、8カ月ほどネグロス島に滞在しました。最初の頃はめちゃめちゃ蚊に刺されて嫌な思いもしましたし、日本食も恋しかったし、辛いところもありましたけど、わりとスムーズに慣れることができました。何より、ネグロス島の農村の風景の美しさに、ひと目で心を奪われてしまったんです」

学生時代に経験した「国際協力」を継続したい…フィリピンで若き社会起業家が生み出した“事業”がスゴい!ネグロス島のサトウキビ畑の風景

 真っ青な空と海、そして見渡すかぎりのサトウキビ畑。JICA(国際協力機構)の短期雇用支援員として訪れたネグロス島は、まさに衝撃的だった。そして峠さんにとってもうひとつ印象的だったのが、島の貧困層の暮らしぶりである。