一方の大阪市西区のCマンションでは、分母となる総住戸数は異なっていますが、新築時の法人による取得割合は晴海フラッグの27%を上回る31%を占めていました。また、「まとめ買い」は晴海フラッグの9.8%の1.5倍にあたる15%にまでなっていました。このように近年、大阪都心の住宅市場の中にも、投機的な動きが問題視された晴海フラッグをも上回る状況が発生している新築マンションが出現しているのです。
マンションを買っている
「顔の見えない法人」の実態
次に、購入法人がどのような業種なのかを確かめるため、法人名と登記簿上の住所をもとに、自社ウェブサイトの有無を確認しました。その結果、千代田区のAマンションでは購入した法人の76%が、大阪市西区のCマンションでは64%が、自社ウェブサイトがありませんでした。なお、この法人の中には、有限会社や合同会社も含まれています。
不動産紹介サイトに掲載されている中小の不動産会社もありましたが、大半は自社ウェブサイトすら存在しない、ペーパーカンパニーのような法人やすぐには実態がわからない法人、いわば「顔の見えない法人」でした。
とりわけ、大阪市西区のCマンションで複数住戸を「まとめ買い」していた法人10社のうち半数は、自社ウェブサイトを持っていませんでした。
もちろん自社ウェブサイトがないこと自体を問題視するつもりはありません。しかし、自らが居住する目的で購入した所有者の側から見れば、ウェブ検索をしても情報の出てこない法人が同じ建物の多くの住戸を所有しているという事態は、不安の種になりかねません。
次に、自社ウェブサイトのある法人について見てみると、その業種は不動産業者だけにとどまらず、幅広い業種へ広がっていることがわかりました。
千代田区のAマンションでは、資産管理会社、医療法人社団、台湾の機械工業会社などが所有者欄に名を連ねています。大阪市西区のCマンションでは不動産会社が多いものの、解体業、小物買取事業者、学習塾、着物レンタル業、飲食業など、さまざまな業種の法人が含まれていました。







