虫眼鏡越しに「高配当」の文字を見る写真はイメージです Photo:PIXTA

毎年まとまった配当金を受け取れる「高配当株」は、個人投資家に根強い人気を誇る。だが、投資のプロによれば「配当を受け取ること自体が失敗」なのだという。配当と理論株価の関係、そして多くの人が陥りがちな心理的な落とし穴について解説する。※本稿は、マネー評論家の榊原正幸『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか?』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

株式投資で「配当」を
受け取るのは失敗!?

 配当を受け取ることは嬉しいことですし、配当もれっきとした「資産運用の果実」であることは間違いありません。

 ここでは、株式投資に関する他の書籍では決して書かれることがない斬新なことを書きます。それが、「配当を受け取るのは失敗」ということなのです。

 なぜ失敗なのかについては、2つの理由から説明します。

理由1:配当狙いに注意を奪われがちになって、上手な売買をし損ねるから

 たとえば、年間の配当利回りが税込みで5%の高配当利回りの銘柄を買っていると、ついつい「半期で2.5%の配当」といった高い利回りの配当を受け取りたくなりますね。

 特に、あと1日か2日だけ、その株式を保有していれば、半期で2.5%といった高い利回りの配当を受け取れるという現実に直面すると、配当を受け取るために、どうしても売却を躊躇してしまいがちになります。

 かなり金額を大きくしてたとえますと、年間で50円、半期で25円(税込み)の配当を支払う会社の株を1万株持っていますと、半期でも手取りでおよそ20万円の配当を受け取ることができます。これは、かなり魅力的です。

 しかし、それを理由に売却を躊躇してしまうのはナンセンスなのです。