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春夏の甲子園には、合わせて100万人を超える観客が集まる。それほどの人気を誇りながら、日本高野連の収入は入場料が中心で、放映権料やスポンサー収入はほとんどない。なぜ、これほどの人気コンテンツを「儲ける」ことができないのか。その背景にあるのが、「高校野球は慈善事業」という長年の建前だ。だが、その非商業主義が、地方高野連や現場を苦しめる一因にもなっている。※本稿は、スポーツライターの広尾 晃『高野連』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。
甲子園が「慈善事業」として
非課税になった事情
2000年、日本高野連本部を所轄する大阪西税務署から、日本高野連、朝日新聞社、毎日新聞社が主催する甲子園の大会は「収益事業」として課税対象になるとの指摘を受けた。
そこで当時の日本高野連の牧野直隆会長は、大会の決算書とともに、低廉な入場料のほかは、放映権料を受け取らず、審判なども無報酬であり、収益事業には当たらないと説明した「上申書」を提出した。
これに対して大阪西税務署は「大阪国税局、東京国税局、さらには国税庁の担当者と協議した結果、高校野球は興行業に当たらず、慈善興行業とみなし、非課税とする」と決定した。
また、地方大会については所轄税務署の判断とするので、都道府県高野連は毎年度所轄税務署に興行確認申請書を提出するように、と指導を受けた。従来の「非商業主義」が、税務署の「お墨付き」を得た形だ。これもあるから日本高野連は、「高校野球」と名の付くイベントについて、スポンサーをつけたり賞品の授受をするなど「営利目的」とみなされる可能性がある行為を厳禁しているのだ。







