「ちょっといいですか?」と声をかけられたら、すぐに手を止めて話を聞く。こうした人ほど「いつも忙しそうなのに、なぜか仕事が終わらない」という状態に陥ることがあります。今回は書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか?』から、その原因を探ります。
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「すぐ対応する人」ほど仕事が中断される
仕事が遅くなりやすい人の特徴の一つが、話しかけられたときに毎回すぐ対応してしまうことです。
たとえば企画書を考えている途中で、「ちょっと確認してもらえますか?」と同僚に声をかけられる。「いいですよ」と企画書を閉じ、相手の相談に乗る。10分後、自分の仕事に戻ります。
本人からすれば「たった10分」ですが、実は失ったのは10分だけではありません。
仕事に戻っても、すぐ元の状態には戻れない
企画書に戻ったら、「どこまで考えていたんだっけ」「このデータから何を言おうとしていたんだっけ」と、まず中断前の状態を思い出さなければなりません。つまり、中断によって、それまで続いていた思考まで一度途切れてしまうのです。
ようやく思考が戻ってきたところで、今度はチャットの通知が鳴る。すぐに返信して、また企画書に戻る。この繰り返しでは、一日中仕事をしていても、まとまった時間で一つのことを考えられません。中断が入るたびに仕事が切り替わり、元の状態に戻るためのコストが発生するからです。
「すぐ返事をする=親切」とは限らない
もちろん、同僚を無視するわけにもいきません。しかし、今すぐ対応する必要があるとも限りませんよね。急ぎでなければ、「これが終わったら確認します」と伝えて、いま取り組んでいる仕事を区切りまで進めてもいいはずです。
チャットやメールも同じです。通知が来るたびに反応するのではなく、30分後や1時間後にまとめて確認しても問題のないものはたくさんあります。自分の仕事を毎回その場で中断する必要はありません。
「話しかけられない環境」を自分でつくる
それでも声をかけられると断れないなら、そもそも中断が起きにくい環境をつくるのも一つの方法です。
集中して考えたい1時間だけ会議室にこもる(会社によってルールがあると思いますが)。チャットやメールの通知を切る。集中する時間と、人からの相談に対応する時間を分ける。そうすれば、人への対応を減らさなくても、仕事の切り替えは減らせます。
「いい人なのに仕事が遅い人」は、人に親切だから遅いのではありません。親切であるがゆえに、すべての割り込みを「今すぐ」受け入れてしまうのです。
ただ、自分の仕事も終わらせるためには、「いつ対応するか」を自分で決めることも大切なのです。






