職場で「早く定年にならないかな」「退職金が出たらすぐ辞めてやる」と愚痴をこぼす管理職は少なくありません。彼らは若手から憧れられる存在であるべきなのに、最も死んだような目をして働いています。なぜ、それなりの地位と給与を手にしたはずの管理職が、これほどまでに仕事に絶望し、早期リタイアばかりを夢見るようになるのでしょうか。その原因を、書籍『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』をもとに、マインドセットを紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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自分の人生を「せっせとお金に交換している」感覚
多くのビジネスパーソンにとって、働くこととは「自分の最も貴重な資源である時間を切り売りし、その対価として給与を受け取る行為」になっています。
この前提で生きている限り、仕事の時間は「耐え忍ぶべき時間」になり、プライベートの時間だけが「本当に生きている時間」になります。
しかし、起きている時間の半分以上を占める労働時間がすべて苦痛の奴隷労働なのだとしたら、その人生全体の質はあまりにも低いと言わざるを得ません。
管理職ともなれば、業務の裁量も大きいはずです。
それなのに「さっさと引退したい」と思うのは、会社から課される目標や、上からのプレッシャーという波に流され、自分が仕事の「作者」ではなく「ただの歯車」になっているからです。
『世界の果てのカフェ』という本では、私たちが自分の人生をただお金に交換していることの虚しさを、このように表現しています。
――『世界の果てのカフェ』より
今ここで、自らの存在理由を仕事に結びつける
もしあなたが「早く引退したい」と渇望しているなら、一度立ち止まって、自分の「存在理由」を現在の仕事のなかでどのように表現できるかを考えてみてほしいです。
引退というイベントによってしか自由になれないと思い込むのは間違いです。
管理職という立場を活かして、「部下の成長を支援する」「より良い意思決定をして社会に貢献する」といった、自らの存在意義に紐づく活動へ仕事の焦点をシフトさせることは十分に可能なのです。
仕事をお金を稼ぐだけの手段から、自らの存在理由を表現するための舞台へと書き換えること。
そうすれば、日々の労働はエネルギーを消耗する苦役から、自分の価値を発揮してエネルギーを満たす豊かな体験へと変貌を遂げます。
定年を待ち焦がれるような無気力な日々を、今すぐ自らの意志で終わらせるのです。
――『世界の果てのカフェ』より
明日から仕事をするとき、「この仕事をすることで、自分自身や周囲の人にどのような価値(喜びや成長)を提供できるか」という、お金以外の意味を1つだけ設定して取り組んでみましょう。
業務の主導権を自分に引き戻し、会社にコントロールされるだけの歯車から、自らの意志で動く「作者」へと脱皮するのです。




