「切った」と言って
もらえる関係づくりから
『「うちの子、依存症?」と気になったら知りたいことが全部のってる本』(監修:松本俊彦、イラスト:ナカニシヒカル、主婦の友社)
自傷行為の問題点は「体を傷つけること」だけではありません。体に傷を負っているにもかかわらず、傷の手当てもせず、傷つけたことを誰にも言わないことも問題です。それは自分が自身のことをまったく大事に思えていないことの証明なのです。
ですから、自傷したことを子どもが打ち明けてきたならば、多少なりとも自分のことを大事にしているあらわれです。最悪の事態にはなっていません。「よく話してくれたね」と伝えてください。グロテスクでなまなましい傷あとを見たとしても、頭ごなしに叱りつけたり、驚いたり怖がったり、あるいは必要以上に同情したりはしないこと。親の過剰な反応によって、今度こそ「かまってちゃん」としての自傷につながってしまうおそれがあります。
自傷もほかの依存対象と同様、一朝一夕で解決するものではありません。「きょうも切ってしまった」と子どもに自分から言ってもらえること、傷の手当てをさせてもらえることをまずは目指してください。その過程で、背景にある「死にたいほどのつらさ」が見えてきて、それを軽減する策も見えてくるかもしれません。もちろんそれは簡単にできることではないので、精神保健福祉センターなどの専門機関に相談するのはマストです。
同書より転載 拡大画像表示







