「地頭がいい人と、そうでない人は何が違うのか」。知識量や学歴の差だと思われがちだが、仕事では、知っていることの多さだけでは乗り切れない場面がある。正解のない問題にぶつかったとき、限られた情報から自分なりの答えを導き出せるかどうか。そこに大きな差が表れる。では、「地頭がいい人」は普段どんな習慣を身につけているのだろうか。『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、その考え方を解説する。

「地頭がいい人」がやっている習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

「何でも知っている人」が、「地頭がいい人」ではない

「地頭がいい人」と聞くと、どんなイメージを持ちますか。
豊富な知識、幅広い情報量、何を聞いても答えが返ってくる
――そんなイメージを持つ方が多いかもしれません。

でも、職場で「この人、頭がいいな」と感じさせる人を観察していると、意外な共通点があります。
知識を増やすことだけに偏らず、それ以上に「考える力」を日頃から鍛えているんです。

仕事には、答えのない問いが来る

知識があれば解決できる問題は、調べればわかります。
でも、仕事で本当に難しいのは、正解がはっきりしない場面です。

「このトラブル、どう対応すべきか」「この先、どう動くべきか」「なぜうまくいかないのか」
――こうした問いには、教科書に答えが載っていません。知識量ではなく、自分の頭で考える力が問われます。

地頭がいい人は、こうした場面に強い。
それは、普段から考えることを習慣にしているからです。

「考える力」は、日頃の習慣で育つ

では、どうすれば考える力が身につくのか。
答えをすぐに調べない、すぐに人に聞かない
――まず自分なりに考えてみる時間を意識的につくることです。

私自身、社労士として仕事をしていると、正解のない相談を受けることがあります。
そんなときでも、これまで身につけた周辺知識を総動員して、「この場合なら、こう考えられるのではないか」と、できる限り相手にアドバイスを返すようにしています。

知識の中にそのまま答えがなくても、持っている知識を組み合わせて考えることで、答えに近づくことはできます。
私は、こうしたことも「考える力」の一つだと思っています。

知識を詰め込むことばかりに時間を使っていると、考える時間が少なくなります。
地頭がいい人ほど、知識を増やすこと自体を目的にせず、「自分ならどう考えるか」に時間を使っています。

知識は道具、考えることが本体

知識は、考えるための道具です。
道具を増やすことに夢中になるより、その道具をどう使うかを考える力の方が、仕事では長く効いてきます。

答えのない問いが来たとき、自分の頭で向き合える人
――それが、職場で「地頭がいい」と思われる人の正体です。