マイクロソフトでは、クラウドコンピューティングの数字もクラウド(雲)に覆われている。同社は長年にわたり、人工知能(AI)に関する戦略を信頼するよう投資家に求めてきたが、財務報告の不透明さではテック大手の中で際立っている。AIの将来を左右する三つの重要な要素であるクラウドコンピューティング、資本支出、オープンAIとの関係のどれをとっても、同社の情報開示は投資家が求める水準には到底及ばない。マイクロソフトの主力クラウドプラットフォームで、成長の原動力となっているアジュールについて見てみよう。経営陣は明確な財務情報を投資家の目にさらすべきだが、実際には誰にも分からないような状態に放置されている。マイクロソフトは最新の年次報告書で、6月30日に終了した年度に「アジュールおよび他のクラウドサービスの売上高が41%増加した」と明らかにした。しかし、その具体的な金額も、前年の数字も、アジュール事業の費用や利益に関するデータも示さなかった。7月に行われた決算に関する電話会議では、サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)が珍しく一部のデータを明らかにし、アジュールの通期売上高が1000億ドルを突破したと説明した。だが、電話会議で節目となる数字だけを取り上げるのは、監査済みの数字を発表することと同じではない。
マイクロソフト、AI事業の業績は闇の中
資本支出から旗艦事業のクラウドプラットフォームまで、マイクロソフトの情報開示は透明性を欠いている
特集
あなたにおすすめ






