ついに登場した新型「パジェロ」ついに登場した新型「パジェロ」 写真提供:三菱自動車工業

三菱自動車工業のフラッグシップ「パジェロ」が20年ぶりにフルモデルチャンジした。先代モデルの日本市場での販売終了から7年ぶりの復活となる。大方の予想ではタイ生産のピックアップトラック「トライトン」をベースとしたPPV(ピックアップ・パッセンジャー・ビークル)になるとみられていたが、実態は異なる。ワールドプレミアされた新型パジェロには大きく三つの驚きがあった。(ジャーナリスト 桃田健史)

商品企画スタート時点では「トライトン」ベースのPPVだったが…

 三菱自動車工業(以下、三菱自)は9月2日、新型「パジェロ」を都内でワールドプレミアした。前回のフルモデルチェンジから実に20年ぶりの出来事である。

 この数年間、新型パジェロの開発はうわさになっていたが、加藤隆雄社長(当時)が東京オートサロン2026(1月9日~11日:千葉県幕張メッセ)で「2026年中に本格クロスカントリーSUVを投入する」と明言したことにより、いよいよ登場への期待がユーザーの間で大きく膨らんだ。

 その後の数カ月間、三菱自幹部らは報道陣と接する場合、あえてパジェロという名称を使うことを控えて、「本格クロスカントリーSUV」という表現を貫く姿勢を見せた。

 正式にパジェロ復活が明らかになったのは、5月29日に三菱自本社で開催された「2030年に向けた新中長期ビジョン」発表の場だった。そこでは新たなる驚きがあった。

 パジェロシリーズとして、新型パジェロの他に中型車と小型車を市場投入することが分かったのだ。三菱自の歴史を振り返れば「パジェロイオ」と「パジェロミニ」のイメージである。

 これまで三菱自はルノー・日産・三菱アライアンスの中で、「東南アジア市場を中心とした新興国担当」であり、日本市場において、ブランド全体でややコンサバなイメージがあった。そのイメージを刷新すべく、新型パジェロシリーズで一転攻勢を仕掛けてきたといえる。

 そんな新型パジェロの実態を知る中で、大方の予想とは違う三つの驚きがあった。順に紹介していこう。