原子が互いにつなぎ合わさる「化学結合」。その原動力を握っているのが、もっとも外側にある電子(価電子)だ。原子には、一番外側の電子軌道を満たすことで安定するという性質がある。この安定を生み出す法則が、「オクテット則」だ。この法則がわかると、原子の世界がよく見えてくる。原子はどのように組み合わさっているのか、『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からの化学』から紹介する。

原子風のイラストPhoto: Adobe Stock

化学結合

2個以上の原子が組み合わさると、それらを互いにつなぎ止める力が働いて、化学結合が形成される。

原子が化学結合を作ると、もっとも外側の電子軌道が完全に埋まって、その原子はさらに安定になる。
化学結合を形成できるのは、最外殻の電子(価電子)だけである。原子はオクテット則に従って化学結合を作る。

オクテット則:原子どうしが化学結合を作る際には、各原子の最外殻が完全に電子で埋められるような形を取る(多くの元素では最外殻に電子が8個入る)。そのために原子は、電子を与えたりもらったりして、電子の個数を調節する。
オクテットのイラスト『14歳からの化学』より

ほとんどの元素では、価電子の個数は周期表上での位置によって決まる。
遷移元素を除き、価電子の個数は族の番号に等しい(13族以降は1の位の数字が価電子の個数に等しい)。

オクテット則の説明『14歳からの化学』より

原子は化学結合を作ることで、最外殻を電子で完全に埋め、より安定になる。

貴ガス元素はもっとも安定な元素で、もとから最外殻が電子で完全に埋まっている(ヘリウム(He)では電子が2個、ネオン(Ne)・アルゴン(Ar)・クリプトン(Kr)・キセノン(Xe)・ラドン(Rn)では8個)。

それ以外の元素はすべて、貴ガス元素のように安定になりたがる。
原子がどのような種類の化学結合を作るかによって、その原子がどれだけ安定になるかが決まる。

化学結合の例『14歳からの化学』より