そこで、山田部長が取り入れたのが、PREP(プレップ)法です。

伝えたいことをより明確にする
説明のフレームワーク

 PREP法とは、

P:(Point)結論、要点、話のテーマ
R:(Reason)理由
E:(Example)具体例
P:(Point)結論の再提示

 という構造からなる、説明のフレームワークです。

 彼はこう切り出しました。

P:(Point)結論/「本日は、『新型ハイブリッド除湿エアコン』開発プロジェクトについて、今年度内に3億円の投資承認をお願いしたいと考えています」

 と、最初に結論を示します。これだけで、聞き手の頭は一気に整理されます。

「この話は投資判断を求めているのだ」とわかるからです。

R:(Reason)理由/「理由は2つです。第一に、猛暑日の増加により市場が過去5年間で1.5倍に拡大していること。第二に、当社のハイブリッド技術で除湿効率を競合比20%向上でき、投資回収期間は2年以内と試算しているからです」

 これで、判断材料が明確になりました。

E:(Example)具体例/「1台あたり追加利益5万円、初年度1万台で営業利益5億円を見込んでいます。パイロットテストでも満足度は90%を超えています」

 数字が、より説得力を持ちます。

P:(Point)結論の再提示/「以上、本日この場で投資承認をお願いしたいと思います」

 いかがでしょうか?

 何を決めるのか。なぜ今なのか。どれだけの効果なのか。すべてが整理され、役員は判断しやすくなりました。

 話す型と順番が大事だと理解した彼は、その後のプレゼンでもPREP法を活用することで、以前のように「何が言いたいんだろう?」と怪訝な顔をされることはなくなったそうです。

 PREP法は特別なテクニックではありません。聞き手が理解しやすい順番に合わせて並べ替え、話すだけです。

 一目置かれるリーダーは、論理的に伝えるために、つねにどの「順番」がよいかを考えます。話の内容は同じでも、順番を変えるだけで、伝わり方が全然違ってくるのです。