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仕事と生活は一体のもの。しかし、暮らしやすい環境と働きやすい地域は必ずしも一致しないから難しい。池野翔さんが東京を離れて岩手県奥州市に移住する決意をしたのは、将来的な子育てを視野に入れてのことだった。移住後にわかった「地方で働くメリット」を聞いた。(取材・文/フリーライター 友清 哲)
結婚を機に見つめ直した
ライフスタイル
神奈川県横須賀市で生まれ、大学時代を東京で過ごした池野翔さんが、30歳にして岩手県奥州市に移住を決めたのは、2026年2月のことである。
「それまでは都内の半導体メーカーで営業をやっていました。大学院で発電素子の研究をやっていたので、その延長線上で選んだ仕事です。開発ではなくあえて営業を希望したのは、半導体の具体的な活用を、ニーズに合わせて提案するほうが面白そうだと感じたからでした」
ひとくちに半導体といっても、10万種類以上に細分化されている。だからこそ、それらがこの社会でどう実装され、いかに機能していくのか、最前線でコミットしたい気持ちがあった。
もともと高校時代から、最先端の技術に強い関心を持っていたという池野さん。電気工学の分野の中でも、半導体が次世代の中枢を担うことになるのは明白で、並々ならぬ意欲をもってこの世界に飛び込んだ。
そして2025年、結婚を機に池野さんは将来のビジョンを再考することになる。
「新卒で勤めた前職の会社には5年間お世話になりましたが、この間、なかなかのハードワークで……。さらに今後、子どもを育てることを考えると、妻の親元に移るのが現実的だろうと、転職活動を始めることにしました」
そこで義理の実家がある岩手県奥州市への移住を決めたわけだが、もちろん葛藤がなかったわけではない。







