商圏が広い理由には、もう1つ大事なことがあります。毎日来ても飽きない、ということです。ロードサイドのお客様は、通りすがりの一見客とは違います。毎日のように同じ道を往復していて、1日に2回は同じ店の前を通ります。
最初は看板が目に入るだけです。1回見ただけでは入ってくれません。しかし、10回、20回と見ているうちに、だんだん刷り込まれていくんでしょう。20分走ればあそこにゆで太郎があったな、今日はあそこで食おう、という行動につながり、それが習慣になっていくのです。
だからロードサイドの店は、開店直後はなかなか売れないんです。経験上、3カ月目が底で、そこからじわじわ上がっていきます。
視認性が認知をつくり
認知が習慣をつくる
千葉の茂原店も最初月商300万円しかなかったんです。ただ、この店の売り上げが上がらない理由はもう1つあって、看板が小さかったからです。開店2カ月後に大きな看板を付けたら、そこからじわじわ伸びて今は850万になっています。視認性が認知をつくり、認知が習慣をつくる。自治体の規制があるため思い通りにはならないのですが、できれば300メートル先から見えるようにしたいと思っています。
『ゆで太郎の儲かる仕組み 22年連続黒字を支えるがっちり経営術』(池田智昭 ワニブックス)
店舗自体を道端に建てて、駐車場を後ろや横に置くのも視認性を上げるためです。コンビニは敷地の奥に店をつくって入りやすさを優先しますが、レストランは店舗を見せることが最高の宣伝だからです。
ゆで太郎が習慣になったお客様が、また来たいと思い続けてくれるかどうかは、毎日来ても飽きない仕組みが大事です。
繰り返しますが、そばは日常食として成立しているから、週に何度来ても苦になりません。牛丼は美味しいけれど毎日は食べられないという方もいますし、ラーメンは油と塩分が気になるという方も多いでしょう。
しかし、そばなら毎日でも食べられます。日常食としての性質が、遠くから通い続けてもらえる理由になっているのです。
商圏が15キロまで広げられるかは、通い続けたいと思わせる店かどうかです。飽きない仕組みが、商圏を広げているのです。







