「定年したら、自由な時間を思いきり楽しみたい」――そう考えている人は多いでしょう。しかし、仕事を辞めて時間ができれば、自然と毎日が楽しくなるわけではありません。会社員のうちは、会社が行く場所や会う人、やることを用意してくれますが、定年後は自分で一日の過ごし方を決める必要があります。そこで差が出るのが、何の予定もない日をどう過ごせるかです。では、定年後も「毎日が楽しい人」は、会社員時代から何をしているのでしょうか。『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、その考え方を解説します。

定年後も「毎日を楽しめる人」がしていること・ベスト1Photo: Adobe Stock

予定がない休日を、どう過ごしていますか

会社員として働いていると、平日は会社が一日の予定をつくってくれます。
朝起きる時間が決まり、行く場所があり、会う人がいて、やるべき仕事がある。
忙しい毎日ですが、見方を変えれば「今日は何をしよう」と考えなくても、一日が進んでいきます。

ところが定年すると、その生活が大きく変わります。

朝起きても、会社へ行く必要はない。自由な時間が一気に増えます。
そこで問われるのが、「予定のない一日を楽しめるか」です。

「何もない日」を楽しめる人は強い

定年後も毎日を楽しんでいる人が、会社員時代から続けていること。
それは、予定のない日にも、自分で小さな楽しみを見つけることです。

休日だからといって、特別な予定を入れる必要はありません。

朝ゆっくりコーヒーを飲む。近所を散歩する。本を読む。
気になっていた店に行く。庭をいじる。天気がよければ、ふらっと出かけてみる。

大切なのは、「今日は何もない」を「今日は何をしよう」に変えられること。

誰かが予定をつくってくれなくても、自分でその日の楽しみを見つけられる。
これは、自由な時間が増える定年後には、とても大きな力になります。

楽しみを自分でつくる習慣を持つ

もちろん、旅行や友人との予定があれば、それも楽しいでしょう。
でも、いつもそういった予定があるわけではありません。

だからこそ、普通の一日をどう過ごせるかが大切になります。

会社員時代の休日から、「予定がないから退屈だ」と考えるのではなく、「今日は何を楽しもう」と意識してみる。
小さなことで構いません。
定年したから、突然毎日が楽しくなるわけではありません。

部下の「その先の人生」にも目を向ける

もしあなたが上司であれば、部下にこんな話をしてみてもいいでしょう。
「仕事だけの毎日になると、仕事を離れたときに何をしていいかわからなくなることもある。
休みの日は、予定がなくても自分なりに楽しめるものを見つけておいたほうがいいよ」

部下の仕事だけでなく、その人の人生にも目を向ける。これもリーダーにできる“ふるまい”です。
定年後の毎日は、会社員である今の過ごし方から始まっています。