法務省の公式サイトで公開された『ラヴ上等』シーズン2とのタイアップポスター(@MOJ_HOGO)のスクリーンショット
ネットフリックスの恋愛リアリティショー『ラヴ上等』シーズン2が9月8日の配信で最終回を迎えた。シーズン2は2期制を採用しており、1期が卒業したあとでほとんどのメンバーを入れ替えて2期がスタートした。1期は放送中にメンバーの過去が「炎上」し、法務省とのコラボが中止となったが、2期はこれまでのところそこまで波紋を呼んでいない。とはいえ大きな物議を醸したシーンはあり、筆者はこの場面に制作側の意図を感じてしまった。台本を作らずとも、構造を用意することで人間関係に亀裂を作ることはできる。その実験装置のように見えてしまったのだ。※以下、作品の展開や結末に関する記述を含みます。未視聴・未読の方はご注意ください。(フリーライター 鎌田和歌)
仕組まれた舞台装置
1期と2期の決定的な違い
『ラヴ上等』はタレントのMEGUMIがプロデュースする恋愛リアリティショーで、元ヤンキーの男女が出演する。2週間の共同生活で好きな相手を見つけ、最後の告白で終了するのは既存の恋リアと同じだ。
シーズン2は放送開始から間もなくして出演者の発言がネット上で「炎上」し、更生保護をうたった法務省とのコラボは中止となった。ただ放送中止や放送内容の変更までには至らず、9月8日の配信で最終回を迎えた。SNSで感想を投稿している人は多く、番組の人気が感じられる。
シーズン2は1期と2期に分かれており、1期のメンバーが卒業したあと、「留年」となった男性メンバー1名だけが2期に残り、新たなメンバーが「入学」して始まった。
1期と2期は舞台が沖縄で同じ施設を使用している点は同じなのだが、その他の面では違いがあった。特に違いを感じたのは女性メンバーのキャラクターである。
1期のメンバーはモデルや格闘家など、人前に出る仕事やインフルエンサー的な活動をしている女性が複数名いたのに対して、2期は途中で転校してくる1人をのぞいてそうではない。どちらも「キャバクラ(あるいはラウンジ)勤務」の女性が多いのは同じなのだが、カメラの前で自分をプロデュースする意識が強いのは1期のメンバーだったと感じた。年齢についても2期のほうが若いメンバーが多い。
2期では、途中で転校してくるメンバー「みみ」(大阪北新地のNO.1キャバ嬢)のみが、カメラに映る自分を意識する余裕があったように見えた。断っておくが、自分の映りを意識することが悪いと言いたいわけではない。2期ではメンバーのこの意識の差が顕著に出たと感じたのである。この意識の差が、途中で起こった「事件」ではっきりと出た。
物議を醸した「転校生のご飯抜き」事件
シーズン2の2期において、もっともネット上で物議を醸したのは「転校生のご飯抜き」事件である。
2期が始まってから3回目の放送回の後半に、みみが転校生として登場する。有名キャバ嬢であるみみの参加に女子メンバーは強く反発する。有名人がこんなところへ来て、本当に恋愛する気があるの?と女子メンバーたちは疑うのである。
そしてこの後、料理を担当することになった女子たちは、みみの食事だけを用意しない。
男子メンバーの一人が「これはいじめだ」と説教する流れとなり、結局は女子たちがみみに謝罪して騒動は終わる。
ネット上ではみみ以外の女子メンバーたちへの批判が巻き起こった。実際、どう見ても子どもっぽいいじめであり、擁護の余地はなかった。
ただ、ここに至るまでの舞台装置が仕掛けられたものであることは否めない。







