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「西暦2531年には日本人の姓はすべて佐藤さんになる」という推計が公表された。なぜ、佐藤さんなのか。なぜ、2531年なのか。実はこの推計には、夫婦同姓と少子化問題が関係している。人口減少社会を研究する経済学者が、推計のカラクリを解説する。※本稿は、吉田 浩『日本人全員が佐藤さんになる日』(朝日新書)の一部を抜粋・編集したものです。
「日本人全員が佐藤さん」
嘘のような試算が示した社会問題
ちょっと古くなるが2024年4月1日、「西暦2531年には日本人の姓はすべて佐藤さんになる」という推計が公表された。テレビや新聞を見て「へぇー、面白い!」と思った人もいれば、学者の口から出た「エイプリル・フールの嘘でしょ?」と思った人もいるだろう。そして何よりも、初めてこの話を聞いた人は、「いったい全体どういう理由で佐藤さんが100%になるのだろう」、「そもそもなぜ佐藤さんが?」、「うちは佐藤だけど、これから親戚が増えるの?」と不思議に感じたことであろう。
そこで以下ではこの、まるで「嘘のようなホントのような」計算結果を紹介し、この数字が単に「佐藤さん」の問題にとどまらず、いったい何のことを言っているのかを解説する。そしてその数字の裏側に、実は今の日本が抱える重大な社会問題が横たわっていることをともに見ていくこととしよう。
この計算では、日本で佐藤さんが増えていく前提として「今の夫婦同姓の結婚制度が続くとすれば」という条件が付いている。そこで、はじめに結婚と夫婦の姓の問題を確かめてみる。







