働き方改革、ハラスメントへの配慮、多様な働き方や価値観。昔のように、自分が若手だった頃の上司のやり方をそのまままねれば組織が動く時代ではありません。
それだけに、管理職になる人には、新しい仕事に必要なマネジメントやリーダーシップのスキルを体系的に学ぶ機会が必要です。
ところが日本企業の新任管理職研修では、予算の管理方法や人事制度、就業規則といった「管理職になったら知っておくべき制度」の説明で終わってしまうケースも少なくありません。
もちろん、それらも必要です。しかし、本当に難しいのは、人をどう動かすかという部分です。
海外企業では、管理職になる前後にリーダーシップを集中的にトレーニングする例があります。プレイヤー時代とは違う能力が求められるのだから、新しいスキルを身につける必要があるという考え方です。
私は、日本企業も管理職を「優秀なプレイヤーへのご褒美」と考えるのではなく、一つの専門職として捉え直す必要があると思っています。
自分自身のテクニカルスキルが突出していなくても、テクニカルスキルに優れた部下をマネジメントし、動機づけて動かすことができれば、管理職として十分に役割を果たせます。
ですから、「あの人は自分より仕事ができないのになぜ出世したのか」と感じたときには、一度、能力の物差しを変えてみてください。
その人は、自分ではなく周囲の人に成果を出してもらう力を持っているのかもしれません。
それこそが、管理職になってから求められる重要な能力なのです。
第3回記事<「絶対に管理職にしちゃダメな人」が会議で発するNGワード>は9月27日(日)14時00分に公開されます。前川孝雄氏をフォローすることで取材記事(全5回)をメールでお送りすることができます。







