学び続けるミドルと
過去に頼るミドルに差 

 5位は「新しい環境やカルチャーへの適応力がある」で28%だった。

 ミドル人材の場合、これまでに何を経験してきたかに目が向きがちだが、選考では「変化を受け入れる柔軟性」も評価材料になるようだ。

 この項目については、同じ調査に寄せられた転職コンサルタントのコメントが参考になる。

「過去の経歴についての『自信』は大事だが、転職では新参者となる。面接の段階から『経験を活かしつつも、まずは組織に馴染み御社のやり方やルールに沿って仕事を進めて結果を残すことを心掛けます』くらいのことが言えないと、相手は受け入れてくれない」

 転職コンサルタントからは、専門知識だけでなく「職場適応力、柔軟性」を重視する企業が増えているという声も寄せられている。

 ミドル世代は経験が豊富だからこそ、それまでの経験に固執しない姿勢が問われるということだろう。

 4位は「失敗から学ぶ内省力がある」。回答率は38%だった。

 転職活動では、自分の成功実績をアピールしたくなる。しかし、今回の調査では成功体験だけでなく、失敗体験についても客観的に整理しておくよう勧めるコメントが寄せられている。

 重要なのは単に失敗を認めることではない。何がうまくいかなかったのか、そこから何を学び、その後の仕事にどう生かしたのかまで説明できるようにしておくことがポイントだとされている。

 長いキャリアの中で成功だけを重ねてきた人はほとんどいない。むしろ、失敗経験がないと、挑戦をしていないと捉えられる恐れもあるだろう。失敗したかどうかではなく、失敗の経験をどのように受け止め、次の行動につなげたかまで選考では見られているようだ。

 3位は「専門スキルと汎用スキルを併せ持っている」で43%だった。

 専門性が重要であることは、今回の調査の別設問からも分かる。

 企業がミドル人材の採用で重視するポイントを転職コンサルタントに尋ねると、「業務経験」が86%、「専門知識・スキル」が81%で上位となった。

 実務に直結する専門的な経験があれば、「40代まで」としていた募集を「50代前半まで」に広げるなど、企業が年齢要件を緩和するケースもあるという。

 繰り返しになるが、専門性だけで決まるわけではない。

 転職コンサルタントからは、以前は40歳を超える人材にマネジメント経験を求める企業が多かったものの、スペシャリスト採用も増えているという。マネジメントだけに携わってきた人が採用されづらくなっているという指摘もあった。