「あの人とのやりとり、苦笑いでスルーしたけど、けっこうイヤだった」と思い出して腹を立てたり、「会議のあの発言、大丈夫だったかな」と不安になったり、「今日はいい一日だったな」と満たされた気持ちになったり、いろいろな感情が出てくるはずです。

 寝る前に思い浮かぶこうした感情に、少しだけ注意を向けてみてください。

[自分の気持ちに気づく方法(2)]食事をするとき、お酒を飲むときに

 ごはんを食べるとき、またはお酒を飲むときを自分のバロメーターにしてみてください。

「今日はごはんがおいしい」「楽しく酒が飲める」と感じているときは、体調も気持ちも整っている証拠。逆に、「何だか、味がよくわからない」「お酒がおいしくない」と感じるようなときは、心が疲れているサインです。

否定も記録もせず
ただ自分の気持ちを観察

[自分の気持ちに気づく方法(3)]身体の変化に注目する

 お腹が弱くて、緊張するとすぐ下痢になる。ストレスが溜まると、肩こりがひどくなる。歯ぎしりをする。タバコの本数が増える。

 こうした身体の変化も、押し込めている感情がサインとして表れている可能性があります。そう意識しておくと、「あれ、今日はお腹の調子が悪いな。緊張しているんだ」などと、感情と体調がリンクしていることに気づけます。

[自分の気持ちに気づく方法(4)]ルーティンで気分の変化に目を向ける

 朝起きたときのベッドメイク、丁寧な歯磨き、通勤前のメイク、帰宅後の郵便物の確認。こうした日常のルーティンを行うとき、「今日はいつもより面倒に感じるな」「スムーズにできないな」と感じたら、それも心のコンディションを知る手がかりになります。

 これらの方法で観察した自分の気持ちを記録する必要はありません。今のコンディションがどうなのか、少しだけ観察できていれば十分です。

 また、このステップで大切なのは、気づいた自分の感情を否定しないことです。

『しんどい「中年の危機」から抜け出す本』書影『しんどい「中年の危機」から抜け出す本』(中島美鈴、青春新書インテリジェンス)

「イライラしちゃダメ」「落ち込んじゃいけない」などと反省したり、修正しようとしたりしないでください。

 大切なのは、水面下にある感情に気づくこと。

「じつは、めちゃめちゃ嫉妬してる」「孤独を感じてる」「やりたいことが見つからず、不安」――。こんなふうに、自分の本当の感情を言葉にしてみてください。

 最初は抵抗があるかもしれません。でも大丈夫。この感情に気づき、認めているのはあなただけ。誰かに報告する必要はないのです。

「ああ、今、自分はこういう感情を持っているんだな」「最近の自分はこんな気持ちなんだな」と気づくことができたら、次のステップに進む準備は完了です。