高級車や高級時計を買う人を見ると、「ずいぶん派手な金の使い方だ」と思うかもしれない。ところが、富裕層のなかには、買う瞬間から「いくらで売れるか」を計算している人がいる。同じ高級品でも、浪費になる買い方と、資産として持つ買い方は何が違うのか。知らないと損をする「リセールバリュー」の考え方を見ていこう。※本稿は、実業家の堀江貴文『やってはいけない 絶対損する金の使い方』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

「地位財」を追いかけても
幸せは長続きしない

堀江貴文氏堀江貴文氏 提供:徳間書店

 高い家に住む。いい車に乗る。高級時計をつける。ブランド物をまとう―。そういうものを手に入れれば、自分の価値まで上がるような気がする。幸せになれそうな気もする。でも本当にそうだろうか?

 残念ながらノーだ。幻想だ。むしろ、それらは幸せを遠ざける不条理な買い物である。

 高額な家や車や時計や服やバッグといった、いわゆる「地位財」には絶対的な価値はない。どれもそれ単体で価値が決まるのではなく、あくまでその価値は他人との比較優位における産物だ。実用性というファクターは評価の対象外である。

 だから地位財を持つことのメリットは1つしかない。誰かに自慢できる。その一点に尽きる。要するに見栄を張るためのツールであり、それ以上でも以下でもない。

 そして見栄であるがゆえ、人は地位財を求めるとき、えてして自分の経済力をいくぶん上回るものに手を出してしまう。なんとかお金をやりくりして高いマンションを買い、意を決して高価な腕時計を購入するわけだ。

 買った当初は満足だろう。誇らしい気持ちになり、幸福感も高まる。でもそれは一時的なものにすぎない。やがて近場のもっといいマンションに目がいく。自分よりグレードの高い腕時計をした人がまぶしく見える。地位財がもたらす幸福感はあっけなく薄れる定めにある。