誰かに見せるための人生から降りたとき、あなたの人生ははじめてあなたのものになる。
ほんとうの金持ちは高い物を
「いくらで売れるか」まで見ている
フェラーリ、ロレックス、アートやヴィンテージの家具。金持ちがこういうものを買うと、たいてい道楽と見られる。有り余ったお金で趣味に散財している、と。大きな勘違いである。
まともな金持ちは道楽で買っているのではない。買ったあといくらで売れるかまで計算したうえで買っている。
頭にあるのは手放すときに戻ってくる値段、いわゆるリセールバリューだ。このリセールバリュー、フェラーリがわかりやすい。車は買った瞬間に値が下がるのが普通である。ところがフェラーリには買ったときより高く売れるモデルがある。カラクリは数だ。
フェラーリは欲しい人すべてに行き渡るほどは車をつくらない。年に1万数千台。
トヨタが半日でつくる数である。希少性を保つために生産をわざと絞っているのだ。しかも名車と呼ばれた過去のモデルは二度とつくられない。
欲しい人は減らないのに、出回る数はかぎられている。だから正規ルートで買えなかった富裕層が中古市場で高値を積んで奪い合う。時には新車の定価を超える値がつく。買った人はさんざん乗って楽しんだうえに、売れば儲かることすらある。もはや道楽ではなく、投資だ。
ロレックスでも同じことが起きている。人気モデルは正規店に行ってもまず買えない。欲しい人の数に出回る数が追いついていないからだ。現行デイトナのステンレスモデルは定価250万円ほど。それが中古では500万円前後で取引されている。
生産の終わったモデルには定価の何倍にもなるものがある。数が限られ欲しい人が絶えないものは簡単には値崩れしない。金持ちはそれを知っている。身につけて楽しみながら資産としても持っている。
アートはもっとダイナミックだ。前澤友作さんが2016年にバスキアの絵を約62億円で買ったときも、案の定「金持ちの道楽だ」と言われた。でも前澤さんは6年後にその絵を約109億円で売却している。







