密室の「寝技」を封じるオープン戦術
問題解決にはクローズな場で解決するケースと、あえて思いきりオープンな場で解決するケースがあります。私は、基本的に議論はオープンにするべきだと考えています。特に、ステークホルダーが多く圧力が強いものや、関連団体同士の利害調整が大変なものは、議論をフルオープンにすることが効果的です。
水面下で根回しをされてしまうようなトラブルや課題は、有識者会議などに引っ張り出したほうがいい。裏で既得権者たちに「寝技」に持ち込まれたら負けてしまいます。あらゆる方法で私の案自体が潰されてしまうでしょう。もし、既得権者に日頃から接している役所の担当者が既得権者側につくなんてことがあったら、ますます何も進みません。だから私は、改革案を全部公開し、既得権者とは思い切り「表」で戦うことにしたのです。
これは企業においても同じだと思います。社内に既得権益を持つ勢力がいる場合、密室での交渉は相手のホームグラウンドで戦うようなものです。密室では経験の長い人間が有利で、「これまでの経緯」や「ここだけの話」で丸め込まれるリスクが生まれます。こちらが「新参者」という弱い立場ならなおさらです。しかし全社会議などのオープンな場に議題を出してしまえば、力関係ではなく論理で勝負できる。「裏で潰す」という選択肢を相手から奪えるのです。







