もう一つの対策として、個人情報は巨大プラットフォームにゆだねるという対策があります。

 顧客サービスという点で、手元に顧客の氏名・住所・携帯番号・メールアドレスの情報を残しておかなければいけないとします。何かを販売する会社ならクレジットカード情報も登録しておいたほうが顧客はいつものカードが使えるので便利です。

 しかし問題はその防御のルールが根本的に変わったということです。だったらそういった情報をすべて持たないと決めたほうが安心できるのではないでしょうか。

 具体的には会員登録の際のログイン情報はアップル、グーグル、LINEヤフーなどのプラットフォームの会員と紐づけて登録させることが解決策になります。決済情報もそれらのプラットフォームに依存するように変更します。

 もちろんプラットフォームに依存することで会員情報の利用や管理にコストや制約は増えます。それを「自社システムの防御がもはやできない時代の追加コスト」と考えるかどうかが問われるのだと思います。

 とはいえ、アサヒビールやアスクルで起きたように、自社の基幹システムが長期停止するようなサイバー攻撃についてはどう防御すればいいのでしょうか?

 状況をコンセプト的に考えると漫画『進撃の巨人』のような世界になってしまったと考えるとわかりやすいかもしれません。

 AIという巨人が暴れる世界では、もはや自社システムを自社内に持つことは数年内に無理になるでしょう。『進撃の巨人』で人間は城壁の内部に逃れて生き延びたように、大企業がすべての自社システムをアマゾンのAWSやグーグル、マイクロソフトのクラウドに移して防御する時代がやってきます。

 それでもいずれ壁を超える巨体をもつAIの超大型巨人が襲来するでしょうけれども、それに立ち向かうサイバー攻撃への防衛はすべて彼らのようなプラットフォーマーの兵団にゆだねる未来がやってくるのだとしたら?

 もしそうだとすれば、個人としてやるべきことはパスワードの管理やクレジットカードのチェックよりも前に、まずアマゾンとグーグルの株を買って来るべき時代の株価の値上がりに備えることかもしれませんね。そうしようかな。

>>どうやって人類を滅ぼすの?→AIの回答が絶望的すぎた【前編】