白黒パッケージになったポテトチップス Photo:JIJI
中東情勢によるナフサ不足で、カルビーが苦肉の策として発表した「ポテチの白黒パッケージ」。SNSでは「お葬式みたい」「食欲がうせる」と批判も飛び交い、高市政権の「インクは足りている」という説明と食い違うことから政府もヒアリングに乗り出す事態に。一見、逆風に見える状況ですが、実はこの議論の《最大の勝者》はカルビーだと言い切れます。「ピンチ」を「大バズり」に変えた、恐るべきPR戦略の裏側とは?(ノンフィクションライター 窪田順生)
白黒パッケージは
偶然か計算か
「ポテトチップスのお葬式っぽい」
「白黒だと食欲失せるだろ」
「ポテチなんてみんな知っている国民食なんだから別にこれでも問題なくない?」
「何よりも販売中止や値上げをせずに頑張るカルビーの企業姿勢が素晴らしい」
そんな議論をSNSで盛り上げているのは、カルビーの白黒ポテトチップスだ。中東情勢を受けたナフサ不足によって、カラーインクの調達が難しくなったことを受け、苦肉の策として発売したモノクロパッケージについて、さまざまな意見が寄せられている。
例えば、商品パッケージに詳しい専門家が、このような味気ないパッケージでは消費者の購買意欲を刺激できないので、一部を透明にして中が見えるようにすべきだったと提言。すると、今度は別の専門家は「透明だと食品の劣化が早まってしまう」と指摘……という感じで議論が絶えない。
このような世間の注目度もあって、政府もカルビーにヒアリングをするという。ナフサ危機が叫ばれてから高市政権はずっと「必要量を供給できている」と説明してきた。国のストーリーと180度真逆のアクションをとる大企業の言い分を聞こうというわけだ。
そんなカルビーの白黒パッケージ問題については、読者の皆さんにも一家言あることだろう。高市首相支持者の中には、パニックを回避するように努力している政府の足を引っ張るカルビーにイラッとしている人もいるかもしれない。
ただ、今回の議論で誰が「勝者」なのかというと、間違いなくカルビーではないか。







