
「ラッコの完成度が高いのは、日産からサクラの開発者を引き抜いたからだ」SNSでまことしやかに語られるこの噂は、実は全くの作り話ではない。BYDには確かに、日産で軽自動車を手がけた人物がいるのだ。そして「個人情報は中国に抜かれる」の真偽は? BYD日本法人、東福寺厚樹社長に話を聞いて分かった、日本企業にとって「本当にヤバいこと」とは。なお今回も、ヨタ話は本編のあとに掲載しています。(コラムニスト フェルディナント・ヤマグチ)
SNSで“事実”のように語られる、ラッコの噂
インタビュー前編、中編と2回にわたり、BYDの軽EV「ラッコ」を巡る様々な疑問を、BYD Auto Japanの東福寺厚樹社長にぶつけてきた。最低地上高が低くバッテリーがむき出しになっている。腹を擦れば壊れる。水に浸かったら感電する、等々……。
SNSではこうした噂話が、さも事実であるかのように語られている。ところが実際に話を伺うと、どうも様子が違う。少なくとも「地上から135mmのところにバッテリーがむき出しでぶら下がっている」わけではないし、底部に1000ジュールの衝撃を加える(高さ10メートルから、先がとがった金属を落として局所的にクルマにぶつける)試験や、海水相当の3.5%塩水に2時間浸す試験まで実施しているという。
無論メーカーの主張を丸呑みして、「はい安全。中国車ワンスイ(万歳)!」と万歳三唱するつもりはない。だが好き嫌いは別として、事実と異なる話まで混ぜこぜにして叩くのはいかがなものか。
東福寺社長インタビュー最終回は、技術面ではない、気になる“あの噂”から始めよう。
日本市場専用に開発された軽EV「BYD RACCO(ラッコ)」







