ブルーとホワイトのスキルを持つ
「ニューカラー」が生まれている
このように、ホワイトカラーとブルーカラーの境界線がテクノロジーによって曖昧になるなかでブルーでもホワイトでもない「ニューカラー」なる新たな概念が誕生している。
大学を卒業したり大学院に行ったりすると4年から6年を要する。ただし、現場で実用的なスキルを身につけながらテクノロジーを習得して業務を行えば、それはこれまでにない職業観にほかならない。
いまでは高校卒業者の約58%が大学に進学する。もちろん尊いことだが、大学にレジャーランドのように通うのであれば、違う選択肢があるかもしれない。大卒資格は形骸化したとまではいわない。サイバーセキュリティ、クラウドコンピューティング、データサイエンスといった領域はやはり専門的な教育が必要だろう。
『ブルーカラービリオネア エリートより稼ぐ「奴ら」の正体』(坂口孝則、幻冬舎)
ただし、機械オペレーター、機械設備の保守技術者といった領域は、ブルーカラーでありつつITの知識が必要な、ブルーとホワイトのハイブリッドな技能が必要になっている。
ニューカラーは、いわゆるホワイトカラーであるオフィスワークの経験者がもつ人的な調整能力や論理的思考力、プロジェクト管理能力にも刺激を与える。ホワイトカラーが最新のIT技術を組み合わせることで、ブルーカラー現場においてもきわめて市場価値の高い存在になれるからだ。そしてそれは、ホワイトカラーが机上の資料作成だけで失いがちな「仕事の意義」をふたたび取り戻すプロセスでもある。
もしかすると、ホワイトカラーからブルーカラーへ移行するなど、プライドが許さない、と思う読者もいるだろう。それは価値観によるとしかいえない。しかし、ブルーカラーが汗水垂らして組み立てているときに、ホワイトカラーは2時間もムダな会議を重ねていいのだろうか。







