フランス全土に広がる暴動は政界の主流派を揺るがしているが、この混乱からかえって優位な立場を確立しそうな人物が一人いる。マリーヌ・ルペン氏だ。極右政党「国民連合(RN)」を率いるルペン氏は10年以上にわたり、フランスを漂流国家として描き、移民と無法状態の波に翻弄(ほんろう)され、国の社会構造が引き裂かれていると主張し続けてきた。全身黒ずくめの暴徒らがフランス各地の都市中心部に押し寄せ、市庁舎を襲撃したり、数千の店舗を略奪したりする中、ルペン氏は、来年春の大統領選の候補者の中でフランスに秩序を取り戻す用意があるのは自分しかいない、とアピールしようとしてきた。この戦略は今週、ルペン氏が公開したビデオ演説に表れていた。それはまるで大統領が国民に語りかけるかのような体裁を取っていた。威厳のある書棚を背に机に座り、フランス国旗に挟まれる形で、ルペン氏は今回の暴動を、エマニュエル・マクロン大統領の統治力に対する信頼の危機だと位置づけた。
フランス騒乱に乗じるルペン氏 「次期大統領」へ猛アピール
フランス全土に広がる暴動がルペン氏の追い風となる一方、マクロン政権は統制維持に苦慮
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