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前回の融資ブームが幕を閉じようとしていた2007年、 シティグループ のチャールズ・プリンス最高経営責任者(CEO、当時)はこう語った。「音楽が鳴っている間は立ち上がって踊り続けなければならない」
今回の融資ブームをけん引しているのは人工知能(AI)で、銀行業界は間違いなく立ったまま踊り続けている。だが同時に、座ることのできる椅子を探しつつ、音楽が止まる気配に耳を澄ませてもいる。
7-9月期には、大手銀行も中規模の地方銀行も、従来型の企業向け融資「商工業向け融資」が急増した。その原動力としてよく挙げられたのは、AIデータセンター建設向けの融資だ。
巨大ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)のテック企業や大手開発業者がデータセンター建設向けに融資を受けたり、債券を発行したりする上で頼りにするのは大手銀行だ。だが地方銀行も、AIブームの恩恵を受ける建設会社などを積極的に支援している。
米連邦準備制度理事会(FRB)のデータによると、国内の上位25行では、7-9月期に商工業向け融資が前年同期に比べ約10%増加した。新型コロナウイルス流行時の極端な変動を除けば、これは過去10年余りで最も急速な伸びだ。大手銀行の商業用不動産建設向け融資も、2024年初め以降では初めて前四半期比で増加した。
商業融資の貸し手が長年にわたりノンバンクにシフトするのを目にしてきた銀行業界にとって、これは失地回復につながる動きだ。しかも、それは金利が上昇する中で起きている。それにもかかわらず、銀行株は市場全体のパフォーマンスを大きく下回っており、S&P500種指数が今年これまでに約13%上昇しているのに対し、KBWナスダック銀行株指数の上昇幅は約5%にとどまっている。








