先週の総括

 先週の日経平均は前週の地合を引継ぎ、軟調に推移した。週初は小高く始まったものの、英国銀行大手のロイヤル・バンク・オブ・スコットランドが巨額な損失を出すと発表したことや、米資産管理大手ステート・ストリートの業績が大幅に悪化するとの報道を受け、金融システムに対する不安が再燃、ジリ安となった。

 週を通じて日経平均8000円の攻防となった。22日の日銀金融政策決定会合において、コマーシャルペーパーの買い取りと社債の購入検討が決定された。これらを好感して上昇することはあったものの、米国株式の下落や、ソニーが2009年3月期の連結通期営業利益が赤字転落すると発表し、市場全体に失望感が漂った。結局前週末比5.9%安い7745円で引けた。

 規模別には、大型株の下落率が大きかった。マザーズ指数は1.6%の下落にとどまった。業種別には情報通信のみ前週末比で上昇した。一方、その他金融、ゴム製品、ガラス土石が大きく下落した。

今週の予報

海運業界:今後の運賃市況の回復を予想し
「晴」→「晴」

晴 晴

 今週の日経平均は、先週に引き続きもみあいから下値を試す動きを予想する。オバマ新大統領の就任日に、NYダウは332ドル安と急落、政権は波乱のスタートとなった。

 財政政策など非常に期待が高い反面、その効果が発現するのは2010年以降と予想される。足元の経済指標の悪化の織り込み具合を確認しながらの相場展開となるだろう。

 第3四半期決算の発表が本格化するが、業績下方修正のラッシュとなることは確実であり、上値を抑える要因となる可能性が高い。