時事通信が12月11日から14日までに実施した世論調査で、鳩山由紀夫内閣の支持率が初めて40%台に下落した。11月に比べて7.6ポイント減の46.8%。そして不支持率は7.5ポイント増加して30.3%と30%台に上がった。
“ハネムーン”といわれる政権発足100日間の節目を過ぎようとしているが、支持率上昇の目処は立たない。
もしもこの調査が16日以後に実施されていたら、ひょっとすると30%台にまで急落していたかも知れない。
公約違反も飛び出した
「小沢版」予算基本方針
12月16日、小沢一郎民主党幹事長は、多勢の副幹事長を引き連れて首相官邸に乗り込み、鳩山首相に来年度予算の重点要望を提出した。
このことは多くの人に、民主党の政権運営に疑問を抱かせ、大きな反発も招いている。
(1)この要望は、総選挙での民主党の目玉政策に基本的な変更を迫るもの。特に「子ども手当て」の所得制限とガソリン税の暫定税率の維持は、その政策の妥当性はともかくとして明らかな公約違反である。
(2)この重要要望の決定過程がきわめて不透明であること。朝日新聞(18日付)の報道によると、子ども手当ての所得制限を求める陳情や、暫定税率の維持を求める陳情もなかったと副幹事長の1人は言っているという。実に不思議なことだ。小沢幹事長が独断で決めたか、あるいは陰で財務省に泣きつかれたか、それ以外に考えられない。
(3)民主党は、権力の二次元化を防ぐために、「政策は政府」として政策調査会も廃止した。それは幹事長が政策も仕切るということだったのか。自民党でも政調部会の議論は、今の民主党よりも活発で公開度も高かった。