フェースブックが、グーグルの最強のライバルとして浮上してきた。
周知のとおり、フェースブックはSNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)の代表的サイトで、最近は倍々ゲームでユーザーを増やしている。今年5月のユニークビジター数は世界合計で1億2390万人(コムスコア調べ)。4月には競合するマイスペースを追い抜き、SNS首位の座に躍り出た。
同社のユニークビジター数が、昨年5月の時点で5000万人前後だったことを考えると、増加ペースには目を見張るものがある。フェースブック発表による最新のアクティブユーザー数は8000万人にも上る(6月23日現在)。
SNSがなぜ、検索市場で不動の地位を築いたグーグルと競合するのか。
その理由はふたつある。ひとつは、サイトへのトラフィックが多くなればなるほど、ユーザーに向けた広告による収入を奪い合うようになること。もうひとつは、フェースブックのようなSNSが力を増しているということは、インターネットへの入り口がもはや検索ではなくなり、「友達とシェアする情報」へ移行しているのではないかと思われるからである。
オバマも選挙資金集めに活用
広告システムはグーグルの先を行く?
フェースブックを実際に使ってみるとわかるが、「インターネットにおける自分の顔」としてのプロフィールづくり、友達関係のメンテナンスのためのツール、そして友達と共有する写真、その他のアプリケーションの充実ぶりや細やかさには驚くものがある。
登録には、生年月日、出身大学、勤務先などを入力する(いずれもプライバシーコントロールで公開する程度はユーザーが決定する)が、それだけで「ひょっとすると次の人々はお知り合いではありませんか?」と何人ものフェースブック・ユーザーの名前と写真が並ぶ。
直接知らない人もいるが、知人の知人とか、同じ大学の出身者、あるいはご近所の住人であることなどがわかって、「へえ、こんな人とつながっていたんだ」と、まずは嬉しくなる。