防災行政無線の運用について、作業チーム3は、「市の状態監視機能に関する認識はうすく」、日頃から受信機の音量をゼロにして運用していたことから、「担当者がその重要性を認識していなかったものと推測される」とした。また、「メーカー側の、非常時の対応の説明が不足していた」とも指摘した。

 防災行政無線は、いざというときに住民の命をつなぐ情報を発信する重要な機器だ。それらが最悪のタイミングで不具合を起こした不可解さは、この検証委員会の設置前から遺族たちが指摘してきた。

 だが、震災直後に、当事者ともいえるメーカーが機器を持ち帰って修理したことに関する適正性については、調査対象となっていない。作業チーム3は追加で調査をして、評価を出すべきだろう。

避難行動の検証に
遺族は複雑な表情も

 会合後の会見で、災害情報が専門の吉井博明委員長(東京経済大学コミュニケーション学部教授)は、

「課題ははっきりしてきた。作業チーム1は、災対本部が避難指示を伝えようとしたが、うまく伝えられなかった要因が、事前の計画や訓練(の不備)にあった点を一歩進めて審議していく。作業チーム3は、機械は故障するものだが、一般的に防災行政無縁に対する期待感が高すぎる点を提言していきたい」

 と話した。

 また、重大な事例の証拠物である故障した機器を、現状保管をせずに修理した手続きの適正性についても、評価の対象とする認識も示した。

 第三者による検証を市に要請した「名取市震災犠牲者を悼む会」の遠藤道男事務局長は、

「災対本部については、だいぶ突っ込んで調べてくれたと思う。だが、公民館から閖上中への再避難の検証には、人々の詳しい動きや、建物が証拠隠滅のように壊されたことを調べて欲しいと指摘しているが、触れられていない」

 と、複雑な表情をにじませた。

 次回の第4回会合は未定だが、ほぼ最終となる予定で、報告は年度内にまとめられる。

※第三者検証委員会では、引き続き、ヒヤリング協力者を募集しています。詳しくは、下記をご参照ください。
http://1st.geocities.jp/gensai_hukkou/newpage2.html

(加藤順子)

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