著名投資家バフェットなら
どの日本株に投資するか
世界的に著名な投資家、ウォーレン・バフェット氏。なぜ彼は長期間にわたって高い運用実績を残せるのか。バフェット関連の著作を手がける大原浩氏に、バフェット流投資の神髄を語ってもらいました。
バフェット流投資は、簡単でシンプルですが、深い。美しい物理学の公式が、非常に難しいのと似ています。バフェットの投資基準は、①「定価」より割安か、②成長性のあるビジネスモデルを持っているか、という2点に集約されます。
まず①の割安かどうかの判断基準ですが、株価が半値になったからといって割安とは限りません。もともと過大評価されていた可能性もあるからです。だからこそ、定価=企業価値をしっかり把握することが重要なのです。
バフェットは、どうやって投資対象の定価を決めているのか。大物投資家だけに、きっと独自の情報源を持っているのではないか、と思うでしょう。実は、彼の情報源は、決算書や会社案内、業界紙や日刊紙などすべて公開情報なのです。
そのようにして企業をじっくり研究し投資するに値するかどうかを検討するのですが、その間は株価を見ません。投資するに値しないかもしれない企業の株価を見ても時間の無駄だからです。
②の成長性のあるビジネスモデルとしてバフェットが評価するポイントは2つあります。「仕入れ力」と「ブランド力」です。
仕入れ力というのは、言い換えればいかに仕入れなどのコストを抑えられるかということです。コストを低く抑えていれば、売り上げが落ちても赤字になりにくく、経営が安定します。
ブランド力は、販売力に直結するので重要です。ただし、高級品を売ることだけがブランド力ではありません。米国のウォルマートのように、「いつも安く売る」というのもブランドなのです。