背水の陣で臨む役員人事

 林氏の頭取就任は、金融庁の意向を忖度した上でのトップ人事だったとはいえ、林氏と同じ55年入行組中心の経営体制には、ひずみが生じることになる。当面、同期の一部を役員として残しておく必要があるからだ。

 三菱UFJや三井住友など他のメガバンクは、副社長・副頭取に昭和50年代前半入行組を据えており、みずほだけ、林氏以外の55年組をいっせいに退任させるようなことは、営業面などで不利に働くリスクがあり、今はとてもできる状況ではない。

 2月にも発表する新たな役員人事で同期の誰を役員として残し、誰をはずすのか。苦しい決断を迫られることになる。

 一方で、今回のトップ人事と今後決まる役員人事は、委員会設置会社に移行し人事の透明性を向上させる前の段階で、実施されることには注意が必要だ。

「適材適所」などという言葉で説明を濁し、後で「また旧行のバランスを取った」などと指摘されないためにも、みずほは背水の陣で「組閣」に臨むことになる。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 中村正毅)

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