2.変動損益計算書を活用する

 会社で発生する経費は損益計算書を見ればわかりますが、会社の損益状況をより的確に把握したい場合は、変動損益計算書が必須になります。

 変動損益計算書は、会社で発生する経費を変動費固定費に分類して損益を管理する方法です。

 売上の増減に伴って増減する経費を変動費、売上の増減に伴わずに発生する経費を固定費として認識します。

 損益計算書の場合、売上原価や販売費及び一般管理費、営業外費用の中に変動費と固定費が混在しているため、金額での管理は可能ですが、「率」での管理が難しくなります。

 一方、変動損益計算書では、売上から変動費を差し引いた数字が限界利益、限界利益から固定費を差し引いた数字を経常利益として管理します。

 これにより、売上に対する変動費の割合を変動費率、売上に対する限界利益の割合を限界利益率で把握できます。

 この変動損益計算書を使って、目標予算の設定と進捗管理を行います。

「率」による管理は変動費、「額」による管理は固定費と区分することで、現状把握と改善課題がより鮮明に把握できます。