前回消費増税前より
しっかりした日銀短観

 企業の景況感調査である日銀短観をみると、大企業・製造業・業況判断DIは、12月調査は「良い」が「悪い」を上回り、プラス16とリーマンショック後最高。中小企業・製造業は07年12月以来の、非製造業は92年2月以来のプラスとなり、中小企業まで景気回復の裾野が広がってきていることを裏付けた。前回消費税引き上げ前の97年3月調査よりも、業況判断DIはしっかりした内容になっている点は、今回の方が景気の一時的落ち込みに対する耐久力がある可能性を示唆しているとみられ、心強いデータだ。

サッカーW杯で日本活躍の注目
末尾4の日の試合は縁起が良い

 消費増税の落ち込みから個人消費が6・7月に持ち直すかが注目される。注目は賃金や設備投資の好循環が生じるかどうかだが、6、7月の焦点は夏のボーナスの動向と国民的関心事のサッカー・ワールドカップ(W杯)での日本代表の活躍だろう。1997年北海道拓殖銀行経営破綻の発表時、日経平均株価は暴落どころか約1200円も上昇した。実はこの日の未明にサッカー日本代表が史上初のW杯出場を決めたからだ。生身の人間が経済主体である以上、そのマインドが株式相場や景気を動かすことが実際にある。

 6、7月に開催されるサッカーW杯ブラジル大会で日本代表はC組となった。日本の予選リーグの移動距離は約2800kmだ。決勝トーナメントに出れば、初戦はD組と戦うことになる。D組で決勝トーナメントに進出しそうなウルグアイは約4600km、イングランドは約3200km、イタリアは約3100kmで、この3ヵ国はいずれも日本より予選リーグの移動距離が長い。

(出所)各種資料

 特にイングランドはイタリアとの初を予選開催全12都市で最も赤道に近いマナウスで行う。中4日で2戦目はサンパウロになる。6月の平均最高気温はマナウスとサンパウロでは約10℃の気温差があるという。こうした点は決勝トーナメント初戦で対戦するC組のチームに有利だ。また、五輪・W杯で末尾4の日に試合をすると男子日本代表は、11戦9勝1敗1分けと勝率が高い。今回も予選リーグの2試合が14日と24日と末尾4で縁起が良い。

 夏のボーナスが足元の好調な企業業績を反映し、かつ日本代表が活躍し初のベスト8になれば、個人消費は盛り上がりやすい。サッカーW杯開催期間の6、7月に、個人消費が持ち直し落ち込みが一時的なものにとどまることを期待したい。