私の場合は、野村総研にこのままいたら、身体を壊すなと思った。「身体を壊す」という不安に変換されたのだ。ハードワークももちろんその一因だが、正直、ややこしい人間関係に辟易としていた。しかも、頼りにしていた人間はすでに辞めていた。

 そうやって不満と不安をしっかりと見える化したときに、自分の考え方、行動が変わるかどうかを見てみてほしい。

 きっと変わるはずだ。多くの場合、不満は思った以上に深刻であり、不安は思ったほどはないということがわかるはずだからだ。

 そして、これ以上不満に耐えることによって新たな不安が起こり、結局、不幸になるという将来が透けて見えてくる。

 これは言ってみれば、集団の影響、頻度依存行動からの逸脱のための儀式である。問題を徹底的に自分事化するのだ。そして、自分が常識だとこだわっていたことに見切りをつける。赤信号は、実は皆で渡る場合もリスクがある。

 もちろん、「怖くない」わけはない。しかし、よく見てみれば、すでに信号は青に変わっているということも少なくない。皆、目を瞑って、「赤だ、赤だ」と唱えているだけなのだ。

 目を開くために、真剣に考えて、しかも書き出してみる。それで不安はなく、不満が大きいと思ったのであれば、たった一人であっても、いじめを許容する輪からは離れるべき。そして、自分が心底思うキャリアをリスタートすべきだ。

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筆者である野田稔さんと伊藤真さんが塾長を務める
人材の再教育を通じて雇用の流動を高め、社会全体での終身雇用を目指す
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