あなたの職場に、こんな中堅社員はいないでしょうか?
自分が担当する仕事はいつもきちんとやっている。確かに成果も出しているし、ミスもない。客観的に見ても、そろそろリーダーになっても良い頃だと思われている。
ところが、自分の担当以外の仕事には自分から関わろうとしない。若手がうまくできなくて困っていても、自分から声をかけようとしない。
そればかりか、何か突発事項があったり、若手ができなかったことを、フォローして欲しいと言うと、「なぜ、私がやらないといけないんですか」「それは私の仕事じゃないですよね」と切り返されてしまう。
「君も中堅なんだから、周囲をフォローして欲しいんだ」と言うと、「それはちゃんと評価されるんですか。評価もされないことを押し付けないでください」と言ってくることさえある――。
これ、何かおかしいですよね。中堅になれば、確かに自分の仕事以外に関心を持って欲しいし、自分から周囲に関わったりフォローするのは当り前のはず。でも、それを拒絶するどころか、「そんな要求をするあなたがおかしい」と言わんばかりに責められてしまう。
しかし、彼らを単に「身勝手な奴だ」「自分のことしか考えていない」と批難してみても、何も解決しません。「彼らがなぜこんな反応をするのか」を考えてみたことが、ありますか?
今回は、ミドルが「周囲に自ら関われる中堅メンバー」をどう育成したらよいのかを、考えてみたいと思います。
仕事を押し付けられている!
何故自分がフォローするのか
そもそも、何故彼らはこうした反応をするのでしょうか。
まず考えられるのは、その人に仕事が集中していて、「自分が損をしているのではないか」と感じさせているかもしれないことです。