だが、店舗開発責任者の折下恵太郎ストアマネージャーはこう言う。「ファミリー層では、子どもの送迎や買物などでママが運転する機会が圧倒的に多く、いわばママがメインユーザー。それなのに、今までの自動車販売店は女性にとって近寄りがたい場所だった。

 当店はそんなママたちと接点を作るのが狙い。だからママ会だけ、ちょっとお茶を飲むだけの利用も大歓迎。将来的にクルマを買うとなったときに『そういえば、いつもママ会をやっているSNAP HOUSEって、クルマも売っていたっけ』と購入先の候補になれば、それでいい」。

 背景には、消費増税後の中古車販売の低迷を懸念し、新しい顧客層を開拓しなければならないという危機感がある。同店では今後子ども向けの知育系イベントなどを定期的に開催し、よりママの集客に力を入れていく予定。SNAP HOUSEの店舗形態も全国的に展開していく計画だ。

モスバーガーは朝7時から開店で
シニア層を狙ったメニューを提供

 モスフードサービスも消費増税がスタートした4月1日から、モスバーガーの開店時間を早め、全店午前7時から営業する新施策を始めた。“朝モス”の狙いは、朝活するビジネスマンもさることながら、シニア層を新たに囲い込むこと。モスバーガー独自のご飯を使った「ライスバーガー」は、シニア層に根強いファンがいる。そのシニア層の顧客化に本腰を入れ始めたわけだ。

 朝限定メニューとして、鮭を具材としたライスバーガーと具だくさんの豚汁、つぼ漬けをセットにした「モスの朝ライスバーガー朝御膳『鮭』」も新発売した。「鮭定食」を彷彿させるこの新メニューは、シニア層の好みも十分に意識したものだ。「シニア層は行きつけの店を決めず、今日はこの店、明日はこの店と、朝食を食べる店を変える傾向もある。後発でも取り込める余地はある」(モスフードサービス広報IRグループ金田泰明氏)。

 ディスカウントストアのドン・キホーテも、消費増税を機に、新たな顧客層の開拓に力を入れる。1つは外国人観光客。都心の繁華街にある六本木店、渋谷店、新宿東口店では、従来から中国語、韓国語のPOPなどによって、来店頻度が高い中国人、韓国人への対応を強化してきたが、最近は東南アジアからの観光客が急増。「外国人は消費税が免税されるので、今回の増税の影響は皆無。手始めにタイ語のPOPの提示を検討している」と、ドンキホーテホールディングス広報室の後藤頼太室長は話す。