人とつながり、交流を広げるのがインターネットの目的のひとつなのだろうが、そこに真っ向から異を唱えるアプリが登場した。
split(スプリット)は「アンチソーシャル」を謳ったアプリで、あらかじめ「avoidリスト」に登録しておいた相手が自分の居場所に接近すると警告を発し、逃れる道順まで示してくれる。TwitterやFacebookなど主要なSNSに対応済みだ。
「SNS疲れ」が叫ばれて久しい。「たまにはスマホやPCから離れましょう」などとアドバイスする専門家もいる。だが、このアプリを用いて特定の誰かを避けるためには、必ず端末を持ち歩き、位置情報を公開していなければならないし、避けたい相手とは同じSNSを利用している必要がある。
つまり、このアプリには「アンチソーシャル」というより、ソーシャルネットワークの利用を後押しする側面もあるのだ。誰かの接近を知り逃げることができる、ということはあえて近づくこともできるはず(その気になればの話だが)。同じエリアにいる友人を探し、連絡を取るという非常に社交的な目的にも使えてしまう点がユニークだ。