サッカーは目前に迫ったブラジルW杯に出場する日本代表の話題で盛り上がっているが、その一方で国際大会への出場ができなくなるかもしれない競技がある。バスケットボールだ。

 この14日、国際バスケットボール連盟(FIBA)は日本バスケットボール協会(JBA)に対し「国内のトップリーグがふたつ併存する状況が10月末までに改善されなければ資格停止処分を科す」と通告してきたのだ。

ふたつのトップリーグが併存する
異常な状況を是正しなければ……

 国際大会を主催・運営する国際競技連盟(IF)としては各国の競技がピラミッド状に普及し、大会にはその頂点にあるトップリーグから選ばれた選手で構成された代表チームが出場する構図が望ましいわけだ。FIBAもそれを当然のこととしているが、日本の男子バスケットボールにはトップを称するリーグがふたつ存在する。ナショナルバスケットボールリーグ(NBL)と日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)だ。

 どちらもJBA認定のリーグであり、FIBAからすれば「なんでJBAは、こんな異常な状況を放置しているのか」というわけである(bjリーグは試合を盛り上げるために独自のルールを採用しているが、FIBAはそれが国際ルールに合致していないことも問題視している)。

 そんなことからFIBAは2009年2月、「ふたつのリーグを統合して、ひとつのトップリーグにしなさい」とJBAに要請した。それから5年、JBAは新リーグの設立、つまり両リーグの統合を模索し、双方も若干の歩み寄りを見せたが、結局統合には至らず、FIBAは昨年12月、再度統合を通告してきた。本当ならJBAもここで危機感を持ち、統合に向けてアクションを起こすべきだったが事態は一向に変わらず、業を煮やしたFIBAはついに10月末と期限を定めた通告をしたのだ。最後通告といってもいい。

 残された期間は5ヵ月あまり。この間に通告にあるように統合に向けた具体的な進展がなければ、JBAはFIBA傘下の競技団体としての資格を失う。国際大会への出場ができなくなるのだ。