「これまでは、自分を良く見せたいばかりに高い目標を掲げて、下方修正を繰り返してきた」(ソニー幹部)

 今後は、業績不振のありのままの姿と向き合おうというソニー。では、どこに問題点があるというのだろうか。

重たい二つのコスト要因

 ソニー側が自己分析の結果、今回の決算会見で挙げたのが、次の二つのコスト要因である。

 一つ目は、家電製品を扱っている世界中の販売会社の固定費だ。

 合計約4.5兆円ある家電事業だが、独立運営されてきたゲーム事業とスマートフォン事業を除けば、「ピークだった07年度と比較して、ソニーの家電やパソコン、電子部品の売上高はほぼ半減している」(吉田CFO)。

 そのため2900億円(13年度)ある世界中の販社コストが、家電製品の売上高が落ち込むスピードに追い付かなかった。この販社コストを先回りする形で早期に2割削る。

 二つ目が、本社の固定費だ。

 1350億円(13年度)になる本社コストは、過去最高益を記録した07年度と比べて、実のところ増加していたのだという。そのため「小さい本社」をコンセプトにして、2年以内に本社コストの3割減を実施する。

 加えて、これまで非開示だった主要商品の収益性も公表し、セグメントも組み替えて透明性を上げることをアピールした。

 肝心の成長戦略は、22日に予定されている経営方針説明会に待たれる。今年就任3年目を迎える平井一夫CEOは、ありのままのソニーと、その未来を語れるのか。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 後藤直義、藤田章夫)