「そんなの当たり前だよ。日常生活の違いで、内定獲得に差なんか出ないよ」

 そう思われた人もいると思うが、実はこの“日常生活の差がない”という結果そのものに、就活を成功させる大きなポイントが隠されているのである。

 今まで、この連載でも述べてきた通り、内定を3つ以上獲得した人と、内定0個だった人のアンケートの結果では、大きな違いがいくつも表れていた。

 例えば、中高生の間に体育会系の部活動を体験した人が、圧倒的に就職が有利だったし、父親との会話数が少ない子が、就活には不利になるという結果が、今までのアンケート調査でも明らかになっていた。

 しかし、今回のマンガや読書量の調査では、両者に差はほとんど見られなかった。

 つまり、これらの質問に関しては、就活に与える影響がほとんどなく、極端な話、“意識しなくてもいい”というテーマになってしまうのである。

 そこでもう一度、両者にほとんど差がなかった質問を振り返ってみたい。

「マンガ」
 「読書」
 「ゲーム」
 「ペット」

 この4つの経験の差は、就活の面接時に、相手が“すぐに見抜けない能力”という共通点がある。例えば、マンガをたくさん読んでいるのか、それともまったく読んでいないのかは、マンガに関する質問をしない限り、面接ではほとんど見抜くことができない。また、読書量の多いか少ないかは、エントリーシートで「趣味は読書です」と書かない限り、会話の中から読み解くのはほぼ不可能といってもいいだろう。

 ゲームに関しても同じことが言える。仮にゲームをやりすぎて、頭が悪くなってしまったとしても、それが、ゲームが要因で頭が悪くなったのか、それとも、ただ単に勉強をしなくて頭が悪くなったのか、その点に関しては、採用側にとってはどうでもいいことである。ペットも同じように、ネコを飼おうが、犬を飼おうが、そんなことはどうでもいい。

 このように、短期決戦の就活の“面接”というテストにおいては、「すぐに相手に分からないこと」や「どうでもいいこと」というのは、大きな影響を与えないのである。話し方や雰囲気、人間性を判断するものに関しては、すぐに内定の有無に反映されるかもしれないが、それらに影響しないようなことは、やろうがやるまいが、内定の有無には関係がないのだ。

「あんた、本当に就活ちゃんとやってるの?」

 その小言は、まったく意味がない。