【裏バイブル ① 】
大人気! の公務員

 中国で就職先として公務員は別格の人気だ。だが、その給与は意外と低い。中央政府の課長クラスで月5000元(約8万円)程度。それでも、一族から公務員が出れば親戚一同が尊敬されるのだという。また各種手当や福利厚生、年金などが大きく、表に出ない「灰色」の収入が多いとの批判もある。職種や地域にもよる。学生たちに最も不人気なのは気象局。理由は「特権がないから」だ。

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【裏バイブル ② 】
貴州のフレッシュエア

「貴州省の奇麗な空気を詰めた缶詰を売ればどうか」。沿海部が大気汚染に苦しむ中、習近平総書記は3月、貴州省代表団会議で、そうたたえたという。ただの比喩かと思いきや、色めき立った省政府は同月中に生産計画をぶち上げた。現地紙によると、「検討を重ねた結果、西南部の空気を詰める考え」だそう。深セン(センの字は土偏に川)で地元民にそのことを話すと、これまた真剣な表情。「富裕層は買うかもしれない」。

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【裏バイブル ③ 】
富豪になったIT社長

 毎年恒例となっている米経済誌「フォーブス」の「中国人富豪ランキング」。最新の2014年版では、大きな異変が起きた。昨年の上位陣には、不動産や金融といった旧態依然とした業種の経営者が並んでいたのだが、今年の顔触れはガラリと変わったのだ。何といっても特徴的なのは、俗に「BAT」と呼ばれるバイドゥ、アリババ、テンセントの経営者が3人ともトップ10にランクインしたことだ。親の資金力やコネだけで裕福になれる時代は終焉を迎え、イノベーションや技術ある産業を立ち上げた経営者が富を享受する時代になりつつあるのかもしれない。