給料明細がそれを証明している
この『資本論』の理論を理解していただいたうえで、ご自身の給与明細の項目を一度見てみてください。「手当」が何を意味しているのか、ご理解いただけるのではないでしょうか?
通勤手当は、「あなたが明日も働くためには、電車に乗って会社まで来なければいけませんね。その費用を会社が負担します」という意味です。
住宅手当は、「明日も働くためには住む場所が必要ですね。だから住宅を用意しましょう」といって、会社がみなさんにお金を支給しているのです。
家族手当は、「あなたが明日も働くためには、家族をちゃんと養えていなければいけません。だから、扶養家族が増えたらその分を上乗せして支給しましょう」という意味です。
子女教育手当は、要するに子どもの教育費です。「子どもに学費がかかりますね。その分を支給しましょう」ということです。資格手当は、「その資格(知力)を得るのにお金や労力がかかったでしょう。だからあなたの労働力の生産コストが上がりました。その分を支給しましょう」です。
役職手当、残業手当も同じです。役職に就けば「それだけ必要な精神的エネルギーが増えますね。では、その分を」「残業したら、より体力を消耗しますね。じゃあ、その分を」といって、会社が支給しているのです。
これこそが、いまの日本企業で、『資本論』の理論通りに給料が決まっていることの証なのです。