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「組織が生き残りかつ成功するには、自らがチェンジエージェントすなわち変革機関とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法が、自ら変化をつくりだすことである」(『ネクスト・ソサエティ』)
ドラッカーは、組織自らがチェンジエージェントへと変身するための方策を4つ挙げている。
第1に、成功していないものはすべて組織的に廃棄しなければならない。
第2に、あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的かつ継続的に改善していかなければならない。
第3に、あらゆる成功、特に予期せぬ成功、計画外の成功を追求していかなければならない。
第4に、体系的にイノベーションを行なっていかなければならない。
チェンジエージェントたるための要点は、組織全体の姿勢を変えることである。全員が変化を脅威でなく、チャンスとしてとらえるようになることである。
今日では、変化への抵抗という問題はなくなった。変化が不可避なことは誰もが納得した。しかし変化が不可避といっても、それだけでは、避けることができないものというだけの理解にとどまる。
「今日のような乱気流の時代にあっては、変化が常態である。変化は、リスクに満ち、楽ではない。悪戦苦闘を強いられる。だが変化の先頭にたたないかぎり、企業、大学、病院のいずれにせよ、生き残ることはできない」(『明日を支配するもの』)