まず、「耐久レース型」とは、「20代の成長環境」と「人材の長期育成」のどちらも平均値以上の業界です。当てはまるのは、主に「総合商社」や「コンサルティング、シンクタンク」ですが、突出しているのは「総合商社」です。

 商社マンは、若手の頃から海外赴任や駐在のチャンスに恵まれます。しかも駐在先では、若くても代表する立場であったり、あるいは新たなビジネスの種を見つけるミッションを担います。まだ社会人になり立ての頃に、異国の地で極限の状態に追い込まれるわけですから、大きく成長できるのは当然です。また、商社マンは様々な現場で経験を積んだ後に、最終的には子会社の社長になったり、新規事業の責任者になることもあります。しかも、総合商社はその分野が幅広いですから、異動は転職するようなもの。常に成長のチャンスに恵まれていると言ってよいでしょう。

 次に「マラソン型」の業界です。これらは、「20代の成長環境」に関しては平均値以下だけれども、「人材の長期育成」への評価が高い業界です。当てはまるのは、「電力、ガス、エネルギー」、「化学、石油、ガラス、セラミック」、「自動車、自動車部品、輸送機器」、「総合電機、家電、AV機器」など、歴史のある第二次産業を代表する業界ばかりです。

 これらの業界は、分業体制になっており、安定した品質の製造、供給が求められます。また、商品の特性から失敗が許容されにくい環境にあります。ですから、若手を抜擢して、というのが生まれて来づらい社風があると言えます。ただし、年齢を重ねることで着実に昇進できるのも、こうした組織の特徴です。若い頃に「成長実感がないから辞める」と考えるのは早計かも。着実に経験を積んで、コツコツ成長していくのもいかがでしょうか?