「2016卒学生の内定率は、2015卒より大きく下がるのではないでしょうか。選考解禁1年前にもかかわらず、すでに学生と企業は戦々恐々としていますよ」(佐藤剛志・ジェイック社長)

2015卒の就職活動も終わらないなか、もう2016卒の就活が動き出している

 来年の新卒採用から、選考の解禁日が大きく変わる。これまでの大学4年生と大学院2年生の4月から8月へと4ヵ月も後ろ倒しになるのだ。この大規模なスケジュール変更を前に、今夏、すでに大きな異変が起きている。就職支援などを行うジェイックで大学側からの就職支援を行う古庄拓執行役員は、以下のように現状を話す。

「大学で行われるインターンシップのガイダンスに参加する学生は、昨年の倍以上です。また、大手企業だけではなく、今年は初めてインターンシップを開催する中小企業も急増しています」

 実際、リクルートが運営する大手就職情報サイトのリクナビが、インターンシップ情報を中心にした2016卒学生向けのプレサイトをこの6月からオープンしているが、掲載社数は昨年の1362社から2697社に増加(6月1日時点)。およそ2倍の伸びを見せている。

 この異変は一体、何の予兆と考えてよいのだろうか?今夏行われているインターンシップの裏側と2016卒採用の行方を探っていこう。

「内定率10%ダウン」と懸念する大学も
外資、ベンチャーは解禁前から選考開始

 まずは、2016卒学生の採用スケジュールを改めて確認しておきたい。現在、企業の採用情報や説明会情報の解禁は大学3年生、大学院1年生の12月となっているが、来年からは3月に。そして、採用選考開始は現在の大学4年生、大学院2年生の4月から8月へと繰り下げられる。これまで大学生活最後の夏は、就活さえうまくいけば多くの学生が遊んで過ごせたにもかかわらず、来年からは就活一色になりかねない。

 また、これまでは大企業の採用が一段落した7~8月は、多くの中小企業が注力して選考を行う時期だった。しかしながら来年からは、選考後ろ倒しに伴い10~11月頃へと時期を移すことになるだろう。すると、現状でも学生が目を向けてくれるのが遅れる中小企業にとって、さらに学生からの認知度を上げたり、接触できる時期が遅れるため、採用戦略に大きな狂いが出るのは必至だ。